サイズと並んで男性の悩みの上位にのぼるのが、いわゆる”包茎”です。日本人男性の半数以上は包茎であるとする説がありますが、実際に調査したデータは見出せないため、真偽のほどは不明です。しかし、日本人は皮のある、なしを特に気にする傾向があるように思われます。「包茎は恥ずかしい」「ペニスが不完全な状態である」という認識が広まっているようですが、それは美容外科などによる包茎手術の広告が氾濫しているせいでしょう。
包茎とは、陰茎や亀頭が包皮に覆われている状態のことで、勃起時にも亀頭が完全に露出しないものを”真性包茎”、勃起時には亀頭が顔を出すものを”仮性包茎”と呼んで区別します。
ここでひとつ問題があります。包茎は、本当に悪いことなのでしょうか?そもそも包皮は、デリケートな亀頭を外の刺激から守るためにあるもの。男性の身体にとって必要なものです。ですから、勃起するとこの包皮が剥けて亀頭が露出する仮性包茎は、むしろ自然な状態といってもいいのではないかと思います。ただし、剥いたときに包皮のロが狭くて陰茎を締めつけるなど、セックスに支障をきたす場合は、手術が必要となります。真性包茎にしても、正常に勃起してセックスができるのであれば、女性にとってはまったく問題がありません。正直なところ、女性側は包茎であってもなくても挿入したときの感じ方には、ほとんど違いがないと感じています。
唯一、注意してほしいのは、清潔さを保つことです。包皮のあいだには汚れが溜まりがちで、コンドームを着けずに女性に挿入すると、雑菌がそのまま膣内に持ち込まれることになります。さらに、イヤなにおいの原因ともなるので、べッドインの前に一度皮を剥いて、シャワーできれいに洗い流しましよう。快適なセックスをするための、最低限のマナーですね。
ペニスのサイズにしても包茎にしても、コンプレックスに思う必要などまったくないのです。べッドの上でいつまでも「僕、包茎だから」と自信がないままでいる男性を上手にフォローするのは、女性にとって極めて難しいことです。逆の立場になって考えてみてください。男性だって、「胸が小さいから」「太っているから」と体型を過剰に気にしている女性の前では、どうしていいのかわからないのではないでしょうか。セックスとはお互いの心と身体を尊重し、解放し、満たしあうためのものです。コンプレックスを披露し、フォローしあうためのものではありませんよね。また、多くの女性にとって、セックスは精神的なつながりの延長にあります。ペニスの見た目や大きさなど、ほんの些末なこと。きちんとセックスができる健康な状態であることには変わりないのですから、そんなことに気を取られすぎるよりも、もっとパートナーと向きあってください。コンプレックスからはいいセックスは生まれないのですから。